ビルの土台、足元辺りに「定礎」という石の板の看板のようなものがあるのがわかるでしょうか。そして、それが何だかきちんと説明できるでしょうか。
そんなほんのちょっとしたことでも、誰かに尋ねられたときにさらっと答えることができるとかっこよくて株が上がるというものです。
ここでは、「定礎」について紹介いたします。
定礎は「ていそ」と読みます。
定礎とは読んで字の如く、礎(いしずえ)を定めるという意味ですが、礎とは建物の柱を支える土台のことで「礎石」ともいいます。
定礎とは、建物の土台となる礎石を定めることで、定礎式とはその式のことをいいます。
簡単にいってしまうと、建物を建てるためには土台が必要で、「今から建てますよ。土台となる礎石はこれですよ」といって定めたのが定礎ということです。
定礎式は、竣工までの工事の安全祈願と、建物の永遠堅固などを祈って行われる儀式で、その際に取り付けられるのが定礎となります。
本来は工事の始め、あるいは前半に行われるべきだし、実際そのように行っていましたが、現在では中締めに行われることも多いということです。