工事の前半、あるいは中頃に、竣工までの工事の安全祈願と、建物の永遠堅固などを祈って取り付けられる定礎板ですが、その表面には竣工の日付、建物の完成日が刻まれるのが一般的です。
しかし、定礎はそれだけでなく、実はその裏側に定礎箱という箱があって、箱にいくつかの物を入れるのが一般的です。
定礎箱の中に入れるのは、建築図面、お札や通貨、その日(あるいは当時)の新聞、施主や施工者などの工事関係者の名簿や、出資者の名簿などのようなものを入れるのが一般的です。
原則として定礎箱は、建物が壊されるまで開けることはありませんので、タイムカプセルのようなものとなっています。
ちなみに、定礎・定礎式の由来は、ヨーロッパの石造建築において、建物の基準となるコーナーストーンという石を置く際に行われていたセレモニーだともいわれているようです。