普通の商品と、同銘柄の「ノンカロリー」や「カロリーゼロ」商品を比べたとき、当然「ノン」や「ゼロ」商品を選んだ方が摂取カロリーは低くなるわけですが、そんなに都合の良い話があるものでしょうか。
もしかすると、すごく体に悪いものが含まれていたりするのではないか、と不安を感じることもあるかもしれません。
ここでは、ノンカロリー(カロリーゼロ)と謳われている商品の安全性についての一例をご紹介します。
まずは「人工甘味料って安全なの?」ということについて。
ひとことで人工甘味料といっても、様々な種類があります。
たとえば、砂糖の200倍の甘味度をもつ「アスパルテーム」、同じく300〜500倍の甘味度の「サッカリン」、600倍の甘味度の「スクラロース」など、まだまだあります。
ここではコーラなど多くの「カロリーゼロ」飲料に使用されている人工甘味料の「アスパルテーム」をご紹介します。
一部の研究で、アスパルテームには発がん性がある、という説が流れましたが、これについては反論や反証があがっているようです。
また、米国食品医薬品局(FDA)の審査では、摂取したアスパルテームの大部分は、そのままの形で体外に排出されるため、生理的熱量は極めて小さく、また調味料として使用する常識的な量では、毒性の問題は起こらないと解釈されていて、アメリカはもちろん日本でも使用が許可されています。
つまり、公的な見解は「無害」です。
続いて「甘いのにほとんどカロリーがないって人体に問題は起こらないの?」という点について。
これについても、一部の研究で興味深い説が出ていますので、簡単にご紹介します。
人間の生来持っている能力のひとつで、「食べ物の甘さなどの味によってカロリーの高低を判断し、食べる量を調節する」というものがあるそうですが、人工甘味料は「甘いのにカロリーがほとんどない」ので、これを日常的に摂取していると、本来持っている能力が混乱し、「甘いものはカロリーが低い」というような誤認識を起こして、食べ過ぎてしまう、という説です。
その説が本当に正しいのかどうかは、定かではありませんが、確かにあってもおかしくない話だと思います。
最後に個人的な見解を述べると、それほど危険性を恐れて「カロリーゼロ」商品を避ける必要はないと思いますが、そもそもダイエット的な観点からすると、炭酸飲料などを日常的に飲むスタイルに問題があると思います。
時々スカッとしたいときに炭酸飲料を飲む。そしてそのときにゼロカロリーを選ぶ。という程度の飲み方であれば、問題ないのではないでしょうか。