今や「ダイエット」は女性の専売特許ではありませんよね。男性でも、多くの人が肥満、ちょい肥満や、メタボ腹に悩んでいるのではないでしょうか。
そんな中、近年の研究で、BMAL1というタンパク質の存在が認められました。ビーマルワンと読みます。
BMAL1はブレイン・マッスル・アーント・ライクの英語のそれぞれの頭文字、1は1番を差している言葉です。肥満遺伝子の一つともいわれています。
そんなBMAL1ですが、いったいどんな働きをするのでしょうか? どうしてダイエットや肥満と関係があるのでしょうか?
BMAL1は夜10時から朝の6時まで活発に活動して、脂肪を体内に積極的に溜め込もうとする働きがあります。
「何でそんな余計なことを!」「積極的になる必要なんてないよ!」と思われる方も多いかもしれません。
しかし、BMAL1は、太古の昔100万年以上前から、ヒトが生き延びるために組み込まれたプログラムなのです。
というのも、昔は常に食料が手に入ったわけではありません。いつ食料が不足するかわからない生活を、かなり長い間、というか、もっというと人類の歴史のほとんどの期間で強いられてきました。
ですので人間の身体は、狩猟などの生活を終えた就寝時間帯に、身体にエネルギーを蓄積するように作られているのです。飽食といわれる時代は、人類にとって極々新しいほんの短い期間に過ぎず、しかも、一部の先進国だけのことです。生物の身体は、そんなに短い時間では変わらないということなのでしょう。