初心者の方によくある失敗が、「天気がいいのでTシャツと短パンで山歩き」といった、「あまりにも軽装」というものです。
山の天気は変わりやすく、また標高が100メートル上がると、気温は約0.6度下がるといいます。
歩いて登っているときは暑くてたまらない、というときでも、稜線まで出た途端に寒風が吹き付けてすごく寒くなることもよくあります。
初心者の方の心構えとして「寒くなったらどうしよう」と「雨が降ったらどうしよう」ということを念頭においておけば良いと思います。
できるだけ荷物を増やしたくないという気持ちは大変良く分かりますが、服装については最低限の装備をしておきべきです。
山歩きの基本は、体温調節をするために、休憩ごとに上着などを脱いだり着たりを繰り返すものと考えておきましょう。面倒ですが必要なことです。
また、初心者の方は、いきなり高価なトレッキング用の服を買い揃えるのではなく、まずはお手持ちの服を工夫して、お手軽に山歩きを楽しめる程度の山に何度も遊びに行くことをオススメします。
具体的には後述しますが、スポーツ時に使うような服を代用して使えますので、慣れてきて本格的なものが欲しくなったときに検討すればよいでしょう。
なお、いきなり山の途中で1泊したり、雪山に挑んだり、天候が荒れそうなときに出かけたり、という暴挙は避けるべきです。
いくらベテランの方が同行するときでも、最初から難易度の高い山歩きは遠慮すべきだといえます。
ここでご紹介する服装などは、「天気の良い日にハイキング程度に里山を歩いてみよう」というトレッキング入門者に向けてのものですので、次のステージとして段々本格的な登山に挑戦しようという方は、もっとしっかりと装備を固めていかなければならないことを注意してください。