ビルの足元辺りに「定礎」というものがありますが、それが何だかご存知ですか?あの石の板の看板のようなものにはきちんと意味があり、裏に箱があって、中身が入っていたりするのです。ここでは、「定礎」についての雑学を紹介します。
「定礎」の板・石・看板の意味は?箱の中身は?
「定礎」とは? 「定礎」という文字が書かれた石版の意味は?
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ビルの土台、足元辺りに「定礎」という石の板の看板のようなものがあるのがわかるでしょうか。そして、それが何だかきちんと説明できるでしょうか。
そんなほんのちょっとしたことでも、誰かに尋ねられたときにさらっと答えることができるとかっこよくて株が上がるというものです。
ここでは、「定礎」について紹介いたします。
定礎は「ていそ」と読みます。
定礎とは読んで字の如く、礎(いしずえ)を定めるという意味ですが、礎とは建物の柱を支える土台のことで「礎石」ともいいます。
定礎とは、建物の土台となる礎石を定めることで、定礎式とはその式のことをいいます。
簡単にいってしまうと、建物を建てるためには土台が必要で、「今から建てますよ。土台となる礎石はこれですよ」といって定めたのが定礎ということです。
定礎式は、竣工までの工事の安全祈願と、建物の永遠堅固などを祈って行われる儀式で、その際に取り付けられるのが定礎となります。
本来は工事の始め、あるいは前半に行われるべきだし、実際そのように行っていましたが、現在では中締めに行われることも多いということです。
定礎はタイムカプセル?定礎の裏には箱がある。では、中身は何?
工事の前半、あるいは中頃に、竣工までの工事の安全祈願と、建物の永遠堅固などを祈って取り付けられる定礎板ですが、その表面には竣工の日付、建物の完成日が刻まれるのが一般的です。
しかし、定礎はそれだけでなく、実はその裏側に定礎箱という箱があって、箱にいくつかの物を入れるのが一般的です。
定礎箱の中に入れるのは、建築図面、お札や通貨、その日(あるいは当時)の新聞、施主や施工者などの工事関係者の名簿や、出資者の名簿などのようなものを入れるのが一般的です。
原則として定礎箱は、建物が壊されるまで開けることはありませんので、タイムカプセルのようなものとなっています。
ちなみに、定礎・定礎式の由来は、ヨーロッパの石造建築において、建物の基準となるコーナーストーンという石を置く際に行われていたセレモニーだともいわれているようです。
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