丈夫で長持ちするヌメ革ですが、傷つきやすく水や日焼けにも弱いという難点もあります。年月を重ねて経年変化を楽しめるのが魅力のヌメ革ですので、お手入れはしっかりと行う必要があります。ここでは、ヌメ革のメンテナンスについて紹介します。
ヌメ革のメンテナンス 水・日焼け・防水等について
ヌメ革製品はとてもデリケートなのでメンテナンスが必須
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ヌメ革とは、天然の植物から抽出されたタンニンという成分でなめし、表面加工をされていない革のことです。とても丈夫で長持ちするのが特徴で、バッグや財布、ベルトや手帳・ブックカバーやジャケットなどにも使用されます。
ヌメ革の最大の醍醐味は、何といっても美しい経年変化が楽しめることでしょう。
日光で日焼けしたり、手の脂がしみ込むことで、飴色に変化していくのです。長い年月使い込んで、世界に一つしかない風合い、色合いに育て上げれば、愛着もひとしおでしょう。
しかし、一方、ヌメ革には、タンニンでなめしただけで色付けなどの加工が何もされておらず非常にデリケートなため、簡単に傷つきやすく、水や雨に濡れるとシミになりやすいと欠点があります。
そのため、傷や水・雨濡れに注意する以外にも、メンテナンス・お手入れは欠かせないといえるでしょう。
メンテナンスに必要なの道具は、皮革用のブラシと保革クリーム。それとクリームを塗るための柔らかい布。皮革用ブラシでホコリや汚れを落とし、保革クリームで栄養分を与えてやるといいでしょう。
ヌメ革製品を、しばらく使う予定がなく保管しておくのであれば、ホコリと汚れを落としてクリームを塗った後、通気性のよい不織布に入れて保管するといいでしょう。
直射日光はもちろん、蛍光灯の光にも反応するので、強い光の当たらないところ、そして、一番の大敵は水ですので、カビを発生させないためにも、湿度が高くない通気性のいい場所を選んで保管するように注意しましょう。
雨・水に弱いヌメ革の防水について等
次に、ヌメ革のメンテナンス・お手入れに関して、裏技的なテクニックをいくつか紹介します。
まずは、ヌメ革製品を新しく使い始める際の、下ろし方のテクニックです。
ヌメ革は蛍光灯の色にさえも反応して日焼けするほどデリケートな革です。使っていくうちに日焼けして色が変化していくのは避けられませんし、それがヌメ革のよさの一つでもあります。
しかし、色が薄めの白に近い色目の革だと、汚れが目立ちやすくなりがちです。
そのような場合は、あえて使う前に、2、3日日光に当てて、日焼けさせてから使うという手もあります。財布などの小物に使えるテクニックです。
次に防水について。
ヌメ革の最大の弱点は水。雨や水に極端に弱いことです。シミ、輪ジミになってしまいます。
極力濡らさない、濡れてしまったらすぐに拭き取るのはもちろんのことですが、一つ裏技があります。
濡れる可能性がどうしても高くなる、ジャケットやバッグ、靴・ブーツなどに、衣服用の防水スプレーを使うというものです。
水だけでなく、汚れ防止のコーティング効果も期待できます。
では、水や雨に濡れてシミができてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?
シミになってしまったものを、完全に消すことはかなり難しいです。ただ、最終手段が一つあって、目立たなくする方法があります。
それは、霧吹きなどで全体的に濡らして、シミを目立たなくするという方法です。
しかしこれは、失敗してもっとひどくなることも考えられますし、あくまでも最終手段としましょう。
日焼けする、水に弱いなどの弱点はありますが、丈夫で長持ちするので、ヌメ革は長く使えます。
使い込んで飴色になるように、経年変化の妙も楽しみの一つであります。
汚れやシミを無理に取ろうとすると、かえって悪化させてしまうこともままあることなので、それらも含めてヌメ革の「味」だと思って、大切に育てながら使っていくのも、ヌメ革の醍醐味だと思うのもいいのではないでしょうか。
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