近頃、ブリックスという言葉をよく耳にするようになりました。ブリックスとはいっても、コーヒーの会社ではないですよ。その意味は、近年、経済成長の著しい4ヶ国を表す言葉です。ここでは、BRICsについて、簡単に解説いたします。
ブリックス(BRICs)とは
ブリックスとは
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ブリックスとは、正しくはBRICsと書きます。
これは、ブラジル (Brazil)、ロシア (Russia)、インド (India)、中国 (China)のそれぞれの頭文字からできた造語です。
小文字のsは、英語の複数形のsで、上述の4つの国を表した言葉ということになります。
あるいは、BRICSと表記して、最後のSが南アフリカ (South Africa) を表す場合や、BRIICSと表記してインドネシア (Indonesia)を加える場合もあります。
これらの、近年世界に置いて、経済発展の非常に著しい4(〜6)ヶ国の総称というわけです。
英語のbrick(レンガ)をもじったともいわれていますが、最初にこの言葉を作ったのは、アメリカの証券会社ゴールドマン・サックスが、2003年10月、投資家向けに作成したレポートの中で用いたのが最初で、その後、広く一般に使われるようになりました。
このレポートでは、21世紀前半、2050年頃までには、これらのブリックス諸国が、G6(G6とはGroup of Sixの略)と呼ばれる現在の経済先進国、米国、日本、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアを経済的に脅かす、あるいは抜いてしまうと予想されています。
ブリックス(BRICs)諸国の特徴
ブリックス諸国に概ね共通する大きな特徴は、広大な国土、そこからもたらされる豊富な天然資源、そして膨大な人口です。
これまで、経済的には遅れを取ってきたわけですが、大国となるにふさわしい条件を、十分に備えているわけです。
また、歴史的に見ても、ロシア、中国は、大国と呼ばれた時代も長くあったわけであり、今後の動向が注目されています。
さらに、これらの国々は、政治的や軍事的にも、既に大きな力を持っていたり、または持ちつつあり、そのような観点からも、G6(G6とはGroup of Sixの略)と呼ばれている現在の先進国も、決して無視できない状況になってきています。
ブリックス(BRICs)諸国の現状と問題点
しかし、これらのブリックス諸国も、確かに経済は大きな発展を見せていますが、それぞれに様々な問題を抱えているのもまた事実です。
近隣諸国との武力衝突が絶えないロシア。
広い国土に対して、まだまだインフラの整備が整っていないインドでは、天災の際、被害が大きくなるという問題を抱えています。
中国に関していえば、連日、日本国内でも様々な報道がなされており、経済が先行して大きく発展していますが、政治を中心に、様々な観点から、まだまだ近代化が遅れている感は否めないといえるでしょう。
また、これらの多くの国で、急激に経済が発展し、いわばバブルに近い状態になったことから、貧富の格差も拡大し、これもまた大きな問題となっています。
ブリックス諸国が、真の先進国の仲間入りを果たすには、これらの問題を解決する必要があると考えられます。
ブリックス(BRICs)諸国と世界経済の今後
2008年の、サブプライムローン問題を主な原因として発生した、アメリカの金融危機に端を発する、「100年に一度」ともいわれる世界同時不況という時代を迎えてしまった昨今、世界経済の勢力図は、劇的に変化しようとしています。
経済ジャーナリストの間では、これからの10年で、世界の経済の中心地は、アメリカでもEU(ヨーロッパ)でもなく、アジアになると声高に叫ばれています。
アジアには、ブリックス諸国の中の、インド、中国、(あるいはインドネシア)があり、また、ユーラシア大陸の東西にまたがる大国、ロシアも無関係とは考えられないわけで、人口、資源などから考えても、アジアが爆発的に発展する可能性は、無きにしも非ずと思われます。
このような状況の中、日本が、アジアでのどのようなポジション、地位を確立するかは、今後の非常に大きな課題であり、国としても、また経済界としても、これまでのアメリカに依存した体制から脱却できるか、将来に向けた正しい舵取りが求められており、各方面からの高い注目を集めています。
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