「尊称」とは、相手側のことを手紙や文書中に書く際に、敬意を示すために用いられます。
一方「謙称」とは、自分側のことをへりくだって書くために使われるものです。
敬語でいうところの、「尊敬語」と「謙譲語」の関係と同じだと思うといいでしょう。
手紙や文書で使われる尊称や謙称には、特有の表現もありますので、使用する際は気を付けて用いるようにしましょう。
以下に、尊称と謙称の使い方の一例を紹介します。
・「本人」
尊称(相手側):○○様・あなた様・そちら様
謙称(自分側):わたくし・私・小生・愚生
・「妻」
尊称(相手側):奥様・令夫人・ご令室様
謙称(自分側):妻・家内・○○(妻の名前)
・「夫」
尊称(相手側):ご主人様・旦那様・ご良人様・○○様
謙称(自分側):主人・夫・宅・○○(夫の姓)
・「両親」
尊称(相手側):ご両親様・お二方様
謙称(自分側):両親・父母・老父母
・「母親」
尊称(相手側):お母様・ご母堂様・お母上・御母君
謙称(自分側):母・母親・家母・老母
・「父親」
尊称(相手側):お父様・ご尊父様・お父上・御父君
謙称(自分側):父・父親・家父・老父
・「娘」
尊称(相手側):ご息女・ご令嬢・お嬢様
謙称(自分側):娘・愚娘
・「息子」
尊称(相手側):ご子息・ご令息・ご賢息
謙称(自分側):息子・愚息・倅
・「家」
尊称(相手側):お宅・貴家・ご尊家
謙称(自分側):私宅・拙宅・当家
・「会社」
尊称(相手側):貴社・御社
謙称(自分側):当社・小社・弊社