■ ボブスレー ■
ボブスレー
1,300メートルの氷のコースを、流線型の鋼鉄のソリに乗って超高速で滑り、ゴールまでのタイムを競う競技で、「スケルトン」と呼ばれる1人乗りと、「2人乗り」と「4人乗り」の種目に分かれています。最高時速は130〜140Kmにも達し、「氷上のF1」と比喩されることもあります。スタート前は選手はソリの外に出ていて、スタート合図と同時にソリを押して助走をつけてソリに乗り込み、ソリの先端部分が15メートル先のスタートラインを通過した瞬間にタイムの計測が始まります。その後はひたすら超高速の滑走が続きます。助走でのスタートダッシュ、全員のタイミングの良いスムースな乗車などがタイムに大きく影響します。また選手の体重も含めて総重量制限があり、2人乗りが390kg以内、4人乗りは630kg以内となっています。総重量は重い方が加速には有利であり、体重が軽い選手は重りを積み込んでも良いのですが、ソリを押す助走時にソリが重くなるという難点もあるので、一概に重い方が良いとはいえません。2日間で4回の滑走を行い、その合計タイムで勝敗が決まります。高速であるが故、1000分の1秒単位まで計測されることが他のスピード競技と異なります。
■ リュージュ ■
リュージュ
ボブスレーでも使用する1,300メートルの氷のコースを、小さなソリにうつ伏せで乗り、ほとんど身体が剥き出しのまま滑走していきます。男女ともに1人乗り、男子のみ2人乗りの種目があります。ボブスレーと同じく、2日間で4回の滑走を行い、その合計タイムで勝敗が決まります。1000分の1秒単位まで計測されることもボブスレー同様です。
■ バイアスロン ■
バイアスロン
クロスカントリーと射撃(ライフル)の複合競技です。「スプリント」種目は男子は10Km、女子は7.5kmで、30秒おきに選手がスタートしていき、タイムを競います。コースの途中に2回射撃を行います。1度目は伏射、2度目は立撃です。どちらも5発ずつ射撃を行い、的を外した回数に応じて、1周150メートルのペナルティーコースを走るというペナルティを与えられますので、射撃が縁遠い日本などには厳しい競技といえます。男子・女子の「個人」種目は、コースがスプリントのコースの倍の距離があり、射撃も4回行います。こちらは射撃は的を外したら走るのではなく、タイムに1分が加算されてしまいます。「パシュート」(追い抜き)種目は、予選として射撃を行い、その順にスタートして男子12.5km・女子10kmのコースを走ります。コース内で4回の射撃(5発ずつ)があり、スプリントと同様的を外した回数分、1周150メートルのペナルティーコースを走らなければなりません。「リレー」種目は4人がリレー形式でスプリントを行うようなものですが、違いは1回の射撃が8発で、内5発を命中させればペナルティ走がないことです。トリノオリンピックから「マススタート」という種目が追加されました。これは個人、スプリント、パシュート各種目のメダリストと、W杯上位選手の計30名が出場する種目で、一斉スタートすることが特徴です。男子15km・女子12.5kmのコースで、途中4回射撃(5発)。外せはその数分ペナルティ走です。